Yellow Roof 's Museum
2022/07/11
歩道橋沿いのクスノキ (平和島第2歩道橋)
いつもの道はいつもと同じで何も変わらない。いつもの木はいつもと同じにしか見えない。しかし、変わらなかったのはいつの間にか仮初めの世界にいたからなのかもしれない。踏み出したばかりの現実の世界は、懐かしい少年時代からの続きのように待っていた。
クスノキの若い実 (平和島第2歩道橋)
クスノキの若い実は初めて見た。自分が知りたいことは誰かの知識ではなく、自分が見たいものは他人の撮った写真でもない。子供の頃は確かにそうだった。
クスノキの若い実 (平和島第2歩道橋)
目の届かない枝に実があるかもしれないが、全てのクスノキが実を付けるわけではない。若い木や健康状態が悪い木、剪定されたばかりの木など、必要なエネルギーを蓄え、条件が整うまでは花は咲かない。
メマツヨイグサ (大田区大和大橋)
メマツヨイグサは朝方が最も花が開いており夕方には萎んでいるように見えるが、実際には夕方の花が咲き始めで、朝には開ききって散っていく過程にある。
ザクロの花と実 (流通センター駅前)
ザクロの赤に気付くのは意識を向けるからで、注意を向けないと視界にあっても気づかない。見たことがあるかないか変化があるかどうかに気づく能力が識別力で、把握できる速度や距離、解析力や理解力などは個々人の実践経験の多少によって性能に膨大な差が生じる。
ザクロの花と実 (流通センター駅前)
流通センター駅前の曲がり角のザクロに気づく人がどれほどいるだろうか。毎日通り過ぎる景色はいつもの景色として固定されており、現実を見ない限り新たなことには気づかず、いつまで経っても何度通り過ぎても見たことがないままである。ザクロの知識を事前に知っていようが知るまいが、現実を見なければ赤い実には気づかない。
ニワウルシの実 (平和島第2歩道橋)
夏になるとニワウルシの実は赤くなる。
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