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Yellow Roof 's Museum
2025/02/21
シナマンサクの花 (川崎市幸区創造のもり)
独特な芳香を放つシナマンサクに蜜腺はなく、早春に活動を始めるハエやアブに認識しやすい黄色い花弁と中央に紫色の萼を持ち、花粉を報酬として媒介させる。
シナマンサクの花 (川崎市幸区創造のもり)
昨年の写真にも枯葉が付いたままのシナマンサクの花がある。枯葉を付けたまま落とさない性質を枯凋性と言う。離層を手放したのは祖先が常緑性だったかもしれず、悪化していく環境下で葉の養分を吸い尽くすためだったかもしれない。いつまでも残る枯葉は小さな傘となり、芽や幹を紫外線や氷雪、草食動物などから身を守る。風を受けて枝を揺り動かし、匂いの散布にも一役買う。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園)
昨年この公園でカワヅザクラが咲いているのに気づいたのは18日だった。21日にはほぼ満開だったが、今年はほとんどまだ蕾の状態である。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園)
連休明けの25日には10℃を上回る予報が出ている。たぶん満開になっているだろう。
カワヅザクラの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園)
自然の中を歩き回って写真を撮っているうちに、梅や桜見物といった植物鑑賞が受動的で、視点や創造性から関与の仕方までもが異なることが理解されてくる。写真を見る者と撮る者の違いは、読者と作家、ユーザーとメーカー、修理を依頼する側とされる側と同じ関係性であり、まるで異なる次元の体験を生む。
ハナモモの冬芽 (横浜市旭区今宿南町)
昨年の同じ日にはハナモモの「蕾」だったが、この状態はまだ半分鱗片に覆われた「冬芽」から脱しつつある状態である。紫色に見える葉のない枝には抗酸化作用のあるアントシアニンが関係しているだろう。この色素は冬の紫外線や低温・乾燥から身を守り、同時に光を吸収してわずかながら光合成を行う役割も果たしているのかもしれない。植物にとって紫外線は有害でもあるが、有用でもありバランスが重要である。これは人にとっても同じことで自己調整の必要がある。
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