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Yellow Roof 's Museum
ムラサキケマン (ヤブケマン) キンポウゲ目ケシ科 (Cronquist:ケマンソウ科) Corydalis incisa
ムラサキケマンの花 (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
ムラサキケマンの花序は、最初上に向いており、下の方の蕾から順に倒れるようにして花開いていく。
ムラサキケマンの花 (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
蕾の塊は下の方から倒れながら花を咲かせていくが、1つ1つの花柄も伸びていき、その間にも茎は成長を続け、新たな蕾が形成されていく。
ムラサキケマンの花 (横浜市旭区希望が丘水の森公園) 2023/04/08
ムラサキケマンの距は長く、花弁は小さく、全体に細長い壺状である。
ムラサキケマンの花 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/04/08
花を咲かせながら茎が伸び、花柄も伸びるので、花の方向はばらばらになる。
ムラサキケマンの花 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/04/08
ムラサキケマンの下の方の花は、役目を終えて花弁と距が枯れ始めている。
ムラサキケマンの果実 (横浜市旭区帷子川埋立地) 2023/04/08
花弁と距が枯れ落ちると、結実して既に膨らんだ子房が露わになる。
ムラサキケマンの果実 (横浜市旭区帷子川埋立地) 2023/04/08
長く細くランダムな方向に咲く花には真ん中に長い花柄があり、大きな昆虫が蜜を吸いに来ても留まるとやじろべえのように揺れて弾かれ、ランダムな方向を向いているので蜜を吸う効率も悪い。しかも、入口は狭く、蜜壺は奥にある。
ムラサキケマンの花 (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2023/04/08
ムラサキケマンの長い距を持つ細長い形状の花には、特化した花粉媒介者がいるはずで、細長い口吻を持つビロードツリアブが蜜を吸いに来るという観察例があった。ビロードツリアブの口吻は15ミリ以上伸び、体重も軽い。しかも、ホバリングできるので、ムラサキケマンのランダムな花の向きをものともしない。
ムラサキケマンの花と果実 (帷子川遊歩道) 2023/04/16
ムラサキケマンの果実は蒴果で、2つに割れそうな筋がある。緑色のうちは光合成を行い、熟すにつれて赤みを帯びてくる。
ムラサキケマンの花 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/04/23
風が強いと葉よりも花の方が揺れてブレて写る。やじろべえか振り子のような花の構造は、強風で花粉を巻き散らす仕組みを兼ねているかもしれない。
ムラサキケマンの花 (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2025/04/12
ムラサキケマンの華鬘とは仏具の装飾品である。しかし、ケマンソウ属ケマンソウの花なら華鬘に似ているが、キケマン属のキケマンもムラサキケマンも似ていない。しかし、花を横からではなく真上から見れば、花の向きは不規則で、華鬘に見えなくはない。ただ、似ているのは仏具の華鬘ではなく、伝統的な華鬘結びの方である。
ムラサキケマンの花 (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2025/04/12
ムラサキケマンは紫の華鬘を意味するが、何故か属名はケマン属ではなくキケマン属とされている。黄華鬘と紫華鬘は色+形状で、日本人学者ならケマン(華鬘)属とするのが自然だろう。しかし、キケマン属としたのはシーボルトで、外国人なのでキケマンとムラサキケマンの共通項「キケマン」を植物の固有名と思ったのかもしれない。
ムラサキケマンの花 (帷子川遊歩道) 2025/04/19
ムラサキケマンの葉は、2~3回羽状に細裂して発達する。そこに花が不規則に散りばめられれば、上から見て複雑な華鬘の意匠を連想しても不思議はない。
ムラサキケマンの蒴果 (横浜市旭区今宿南町) 2025/04/20
ムラサキケマンは、まだ花がある時期に次々と蒴果を膨らませていく。
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