Yellow Roof 's Museum
ヤドリギ (タイワンヤドリギ) ビャクダン目ビャクダン科 Viscum album subsp. coloratum
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
ヤドリギの実を食べた鳥の群れがこのケヤキで羽根を休めたらしい。ヤドリギは半寄生植物と云われ、戦略として地表ではなく樹上を選んだ植物である。成長すれば葉を生じて光合成を行い、エネルギーを自分で賄うようになる。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
このケヤキの老木は通園路に近い枝や幹が剪定されており、背景の幼稚園にある樹木も低く剪定されている。幼稚園や学校では時折子供や教師が落枝や倒木に遭って重症を負ったり死亡するような事故が起きる。すると、当該地のみではなく全国の公共施設や自治体などで落枝や倒木の可能性調査が行われ、危険と診断された樹木は剪定ないし伐採される。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
ヤドリギの実には粘りつくような細かな繊維がありトリモチとしても使われる。鳥の身体にぶら下がって遠くに運ばれ、羽根を休めた枝に繊維と一緒に小さな種が絡みついて芽を出す。昔は宿主を枯らすと見做されていたが、最近の研究ではヤドリギは宿主の成長を少し阻害する程度で、生物多様性の見地からは周囲に豊かな環境をもたらすものともされている。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町) 2024/11/10
昨年と変わらず名木古木指定のケヤキには、ヤドリギがびっしりとついている。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町) 2024/11/10
昨年の春には葉がまばらだったが、この季節のヤドリギは青々と葉を付けている。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町) 2024/11/10
ヤドリギの花期は冬の終わりだという。葉の間についているのは蕾ではなかろうか。
ヤドリギ (横浜市泉区和泉町) 2024/11/10
付近には何本もエノキがあり、いずれもヤドリギを抱えている。ヤドリギが鳥の群れを呼び込み着々と領分を広げているのだろう。ヤドリギの宿主となるのは主に落葉広葉樹で、ヤドリギは落葉の季節を待って活発に活動し始める。
ヤドリギ (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/03/15
ケヤキの大木の枝に絡まったように見える球形の影はヤドリギである。一昨年の暮れに見つけていたが、その時にはスマホしか持っていなかった。
ヤドリギ (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/03/15
公園には自分の他に若い女性が一人いるだけである。鎧橋商店街に続く石段に座ったまま、たぶんスマホに見入っている。自分が立っているのは、鎧橋の下を流れていた帷子川の跡である。水のない川底に立って、カメラを空に向けてシャッターを推している。鎧橋商店街は、いつからか鶴ヶ峰商店街と名を変えた。
ヤドリギ (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/03/15
引きの写真で鳥の巣ではないと気づき、寄りの写真で葉が厚いと言ったのは母である。専門知識は持っていない。しかし、見るたび識別に磨きが掛かる。それは自分も同じである。ヤドリギは宿主から水分と養分を吸収する。ただ、枝先までの供給はたびたび滞る。そのため葉の中に水や養分を溜め込む。
ヤドリギ (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/03/22
ヤドリギの種子は鳥に運ばれる。鳥に運ばれなければ、このケヤキの木からは出られない。ヤドリギは鳥の群れをここで待つしかなく、ケヤキに頼り切って枝を枯らすわけにもいかない。
ヤドリギの花 (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/03/22
ヤドリギは光合成によって自分で養分を作る。宿主からの水分が滞る用心のため水も葉や茎に溜める。そして、冬の終わりに小さな花を咲かせる。ヤドリギは雌雄別株で、これは雄株のように見えるが、これ以上ズームできないので判然としない。
ヤドリギ (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/04/12
ケヤキの新葉が増えてくると、ヤドリギの塊は目立ちにくくなってくる。
ヤドリギの花 (横浜市旭区鶴ヶ峰公園) 2025/04/12
もう少しデジタルズームを使って倍率を上げることもできるが、光学30倍ではこの程度の写りになる。ヤドリギの花が3つずつ咲いていることは判る。けれども、あまり花弁が開いているように見えない。花弁がすぼんだ雄花あるいは雌花かもしれない。
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