Yellow Roof 's Museum
2024/11/10
メタセコイア (横浜市泉区和泉町)
いずみ野駅から和泉川を目指して気の向くままに歩いていると、見覚えのある大きな幼稚園が目についた。昨年、友達と桜見物した時に立ち寄った場所である。あの時は葉もなく短く剪定された樹木をイチョウと思い込み、写真も撮らなかった。
メタセコイア (横浜市泉区和泉町)
落葉後に剪定されたメタセコイアをイチョウと見間違えたのは、枝打ち跡の瘤から細い新枝を四方八方に伸ばす様子がイチョウと似ていたからである。メタセコイア属は年に1メートル以上は成長するそうである。後期白亜紀に出現した生きている化石であり、イチョウと同様極めて頑健で、強剪定や移植にも耐える。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町)
昨年と変わらず名木古木指定のケヤキには、ヤドリギがびっしりとついている。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町)
昨年の春には葉がまばらだったが、この季節のヤドリギは青々と葉を付けている。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉町)
ヤドリギの花期は冬の終わりだという。葉の間についているのは蕾ではなかろうか。
バショウの花 (横浜市泉区和泉町)
道端にバショウが10株ほど植わっていて、花を咲かせていた。バショウは何度か別の場所で撮ってはいるが、藪に埋もれて葉先だけのものだったり、他人の庭の中だったりしたのでこれまで載せていなかった。ここも公道へと抜ける私道かもしれず、柵はないものの家屋の傍らのバショウである。
ヤドリギ (横浜市泉区和泉町)
付近には何本もエノキがあり、いずれもヤドリギを抱えている。ヤドリギが鳥の群れを呼び込み着々と領分を広げているのだろう。ヤドリギの宿主となるのは主に落葉広葉樹で、ヤドリギは落葉の季節を待って活発に活動し始める。
バショウの花 (横浜市泉区和泉町)
バショウの花は初めて見る。3裂した大きな花弁に見えるものは苞葉で、苞葉の間にたくさん付いているものが雄花である。中央にあるのは実ではなく苞葉の束で、言わば蕾のようなものである。中には次の花が待機している。
バショウの花 (横浜市泉区和泉町)
バナナと同じバショウ属のバショウは木本ではなく草本で、多年草である。自家受粉しない性質で何株も育てないと結実率は低く、実ができても食われて種を運ぶような生態系が存在しなければ野生化することもない。また、中国南部の暖帯から亜熱帯地方の原産なので、気候によっては葉は付けても花は付かないようである。
バショウの花 (横浜市泉区和泉町)
バショウは雌性先熟で、雄花と雌花は自家受粉を避けるため同時には咲かない。左の株は雄花が咲いており雌花は既に青いバナナのような実に変わっている。右の株はまだ雌花だけの状態で、基部にミニバナナがある。
シャクチリソバ (横浜市泉区和泉川)
和泉川にあるのもほとんどがシャクチリソバで、本命のソバ属ソバはまだ見ない。もちろんソバ畑に赴けば見ることはできるが、自分は身近にあるものすらよく見ていないことに気づいたばかりで、何より見直したいものは物の見方である。
カンギクの花 (横浜市泉区和泉川)
遊水地沿いの遊歩道に小菊がたくさん植えられていた。葉が幅広く卵型で5裂するのは西日本で見られる野生種のシマカンギクなどの特徴で、これは園芸種だろう。時期的には早いが、冬に咲くカンギク(寒菊)の一種として纏めておく。
カンギクの花 (横浜市泉区和泉川)
カンギクというより菊の花は基本的に黄色だが、アントシアニンが含まれているので土の酸性度によって白や赤、ピンク色にもなる。特定の色が強く出たり筒状花が少ない株を選別して育てていくことによって様々な品種が生まれる。
ソメイヨシノ (横浜市泉区和泉川)
左に和泉第四遊水池、右は和泉川。遊歩道に等間隔に植えられたソメイヨシノの間にはアジサイやベゴニア、右には小菊などが植えられている。土手の両側にはクズの群落があり、低く垂れたソメイヨシノの枝を捕まえている。これを刈る人もいないと桜は維持できない。
水と緑を楽しむ和泉川 健康のみち (横浜市泉区役所)
泉区役所前の絵地図にはいずみ中央駅を中心とした「健康のみち」ルートが描かれ、正しいウォーキングの方法や病気予防の目安、社会参加で健康づくり・介護予防といったことも書かれている。
和泉川・地蔵原の水辺 (横浜市泉区和泉川)
区役所前には和泉川に沿って子供が水遊びできる公園がある。
和泉川・地蔵原の水辺 (横浜市泉区和泉川)
泉区ホームページには「「地蔵っ原」の地名の由来は「泉小次郎が戦った場所で、戦死した勇士を弔うために地蔵様が建てられた」といわれ、開発前は新田義貞鎌倉攻めの環状四号線沿いに地蔵様が祀られていました」とある。
和泉川・地蔵原の水辺 (横浜市泉区和泉川)
湿生植物が繁茂する池は杭で囲まれていて入れない。
ウシガエルのオタマジャクシ (横浜市泉区和泉川)
杭の側を歩くと振動で10数匹のオタマジャクシがヨシの茂みに逃げ込んでいった。黒い斑点のあるウシガエルのオタマジャクシである。そのまま冬を越すようだ。
ウシガエルのオタマジャクシ (横浜市泉区和泉川)
ツチガエルや特定外来生物のウシガエルはオタマジャクシのまま冬を越す。もっとも、成体で冬を越す場合もあり、暖を求めて長距離移動するので河川や湖沼がない場所で出会うこともある。しかし、大部分は幼生のまま越冬して翌年に変態する。幼生の期間を長くすることで大型化して競争力を高めると考えられている。
ミゾソバの花 (横浜市泉区和泉川)
和泉川にシャクチリソバ以外のソバ属を探して時々脚を留めていたが、ゆめが丘駅近くに至ってようやくウシノヒタイを見つけた。うっすら赤みがかったミゾソバである。
Yellow Roof 's Museum