Yellow Roof 's Museum
ケヤキ (ツキ) バラ目ニレ科 Zelkova serrata
枝が垂れたケヤキ (大田区平和の森公園) 2022/06/16
強剪定された後のケヤキは枝が垂れ下がることがあるそうだ。ここは高いビルと環七の陸橋の陰になっており、光合成量を大きくして不足栄養分を補うために葉が大きくなり、細い新枝を長く伸ばすために重みで垂れ下がる。
ケヤキ、横浜市名木古木指定50009 (横浜市旭区東希望ヶ丘) 2023/01/22
横浜市の
【名木古木に指定されている樹木一覧】にこのケヤキは載っている。個人宅の敷地に3本、指定番号50009~50011までが並んでいる。市が指定して管理保全しているものではなく所有者が届け出るもので、審査が通れば病害などについて助成金が出る。障害者手帳のようなものだ。
ケヤキ、横浜市名木古木指定50009 (横浜市旭区東希望ヶ丘) 2023/01/22
ケヤキの新枝はごく細い毛のように見える。ケヤキは萌芽力が強く、特に休眠期(落葉期)であれば強剪定にも十分耐える。むろん樹形まで再生するわけではなく、最初は玉散らし状態になる。本来の樹形で株立ちさせるなら地際で伐採して「吹かし直し」するそうだが、相当の古木なのでここから下で切れば芽吹かないということもある。いずれにしても生かしたかったのだろう。
ケヤキ、横浜市名木古木指定50009 (横浜市旭区東希望ヶ丘) 2023/01/22
このケヤキは木材ではなく生木であり春になれば葉を付ける。今も近くには畑が少し残っているが、ここは元々厚木街道沿いの農耕地で、このケヤキは都市計画に伴って伐採された数知れぬ古木の生き残りである。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
ヤドリギの実を食べた鳥の群れがこのケヤキで羽根を休めたらしい。ヤドリギは半寄生植物と云われ、戦略として地表ではなく樹上を選んだ植物である。成長すれば葉を生じて光合成を行い、エネルギーを自分で賄うようになる。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
このケヤキの老木は通園路に近い枝や幹が剪定されており、背景の幼稚園にある樹木も低く剪定されている。幼稚園や学校では時折子供や教師が落枝や倒木に遭って重症を負ったり死亡するような事故が起きる。すると、当該地のみではなく全国の公共施設や自治体などで落枝や倒木の可能性調査が行われ、危険と診断された樹木は剪定ないし伐採される。
名木古木指定のケヤキ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
この立札は希望ヶ丘の名木古木指定の立札と同じく横浜市が提供するものである。これは樹勢の診断や手入れに市から助成金が出る樹木であるということで、市が保護しているわけではない。
ケヤキのヤドリギ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
ヤドリギの実には粘りつくような細かな繊維がありトリモチとしても使われる。鳥の身体にぶら下がって遠くに運ばれ、羽根を休めた枝に繊維と一緒に小さな種が絡みついて芽を出す。昔は宿主を枯らすと見做されていたが、最近の研究ではヤドリギは宿主の成長を少し阻害する程度で、生物多様性の見地からは周囲に豊かな環境をもたらすものともされている。
推定約200年のケヤキ (大田区平和の森公園) 2023/05/24
樹木の保存と明示されて移植されている樹木は初めて見る。このケヤキはここから2kmほど離れた住宅地から移植されたものである。
推定約200年のケヤキ (大田区平和の森公園) 2023/05/24
掲示板には「大木」とあるが、都会の中を移動するためには小さくせざるを得なかったようだ。頂部は剪定され、太い枝は片側にしかない。
ケヤキの芽鱗 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2024/04/25
赤く尖っているのはケヤキの芽鱗である。芽鱗というのは芽を覆う鱗のように変化した葉のことで、花や若葉が開いて包んでいた芽鱗だけが残って写真のような状態に見えている。
ケヤキの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/04/03
経験を重ねて能力や技能を養い、構造的な認識ができてこないとなかなか見分けはつかない。ケヤキの花など気づきもしなかった。ただ歩く時に写真を撮るという思い付きが、世界を変えることになるとは思わなかった。
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