Yellow Roof 's Museum
カラムシ (クサマオ) バラ目イラクサ科 Boehmeria nivea var. concolor f. nipononivea
ヤブマオとカラムシ (横浜市旭区希望が丘水の森公園) 2022/07/10
ヤブマオとカラムシはよく一緒に生えており、葉の形も同じような印象を受ける。ただ、カラムシの葉が互生するのに対して、ヤブマオの葉は対生である。よく見ないと今後も間違えることになる。
カラムシ (横浜市泉区和泉川) 2023/03/25
カラムシは茎の皮から繊維を採って糸にしたり縄にしたりしていたそうで、新潟は魚沼地方の越後縮の原料である。
カラムシのラミーカミキリ♂ (横浜市旭区帷子川) 2023/05/21
ラミーカミキリは自分にとっては初めて見る昆虫である。珍しいと書いている人も多数いて、地域によっては観測数が少ないのかもしれない。
カラムシのラミーカミキリ (横浜市旭区帷子川) 2023/06/04
繊維を採るためのカラムシの栽培種をラミー(Ramie)と言い、ラミーに巣食うカミキリをラミーカミキリという。左の大きい方が雌である。
カラムシのラミーカミキリ (横浜市旭区帷子川) 2023/06/04
立ち止まってカラムシの葉の上を少し見渡すだけで何匹か見つかる。国立環境研究所の侵入生物データベースの
【ラミーカミキリ】によれば、イラクサ科草本の他にムクゲに発生することも多いそうで、中国から1860~70年代に九州から侵入してから次第に北上してきている。今世紀に入ってから東京でも普通に見られるようになったようだ。
カラムシのラミーカミキリ♂ (横浜市旭区帷子川) 2023/06/04
ラミーカミキリはカラムシの葉脈を主食とするが、食事中のシーンにはまだ出会わない。カラムシの葉には穴が空いていたり端から齧り取られていたりする跡があるが、カラムシを食べるのはラミーカミキリばかりではない。葉脈なら葉の裏からの方が食べやすいので、葉の表に出てきたところをこちらが見つける形になっているのかもしれない。
カラムシの花 (横浜市旭区帷子川) 2023/06/10
カラムシの花に雄花と雌花があることには気づかなかった。下方に何本か茶色いヒゲのようなものが写っているが、これが雌花の雌蕊である。
カラムシのラミーカミキリ (横浜市旭区帷子川) 2023/06/10
カラムシが群生しているところでは、ちょっと立ち止まって見渡すだけでラミーカミキリの姿を見つけることが出来る。じっとしていることもあるが、歩くのも飛び立つのも速く、ハエかハチのようにホバリングすることもある。
カラムシのラミーカミキリ♀ (横浜市旭区帷子川) 2023/06/17
ラミーカミキリを見るのは、自分の行動範囲ではかなり限定的である。カラムシはどこにでもあり、ここでも200メートルばかりカラムシが生えているが、ラミーカミキリは木陰の10数メートルほどの範囲内に集中しており、そこから離れると急に数が減ってくる。
カラムシのキボシカミキリ (横浜市旭区帷子川) 2023/07/22
昨年は昆虫などは写真を撮るより捕まえないと逃げてしまうものと思っていたが、今年は静かに近づきながら何枚も写真を撮っていく術を覚えたので昆虫の写真も徐々に増えている。このカラムシの茂みにはキボシカミキリの他に、ラミーカミキリ、オオホシカメムシ、チャバネゴキブリがいた。
カラムシの葉のラミーカミキリ♂ (横浜市旭区帷子川) 2024/05/21
短いがラミーカミキリの動きと飛翔の様子である。5月後半から8月にかけてがこの付近でのラミーカミキリの成虫の活動期間なのだろう。これは雄で、雌と比べてかなり小さく、青みが強く、頭部が黒くない。
カラムシのシロホシテントウ (横浜市旭区帷子川) 2024/05/25
葉の表では動き回っていたが、葉を裏返すとじっとしている。うどんこ病菌を食べているか、テントウムシ特有の死んだふりだろう。シロホシテントウの類似種にアラキシロホシテントウというのもいるが、これは交尾器で判別するようでこの写真では区別できない。
カラムシのセボシジョウカイ (横浜市旭区帷子川) 2024/05/25
ジョウカイボン属のセボシジョウカイは、1センチほどでジョウカイボンの半分ほどの大きさである。カラムシの葉の穴はラミーカミキリなどの草食昆虫の食事跡で、肉食のセボシジョウカイの目当てはもっと小さなカラムシコアブラムシではなかろうか。
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