Yellow Roof 's Museum
大和大橋
大田市場と改修工事前の護岸 (大田区大和大橋) 2018/09/13
以前の京浜運河の左岸はU型鋼矢板を並べた土留めが赤黒く錆びついていた。毎年春になると護岸近くに魚の群れがいることに気づくが、それは海面近くの光のさざめきのようなもので、海底が真っ黒なので魚の形はほとんど分からない。はっきり見えるのは夏が近づくと跳ね上がるボラぐらいだった。
京浜運河左岸の大田市場と右岸の東京団地 (大田区大和大橋) 2022/06/08
職場では京浜運河を川だと思っている人も多く、京浜運河や大和大橋という名も話題に出てこない。川と言い、橋と言えば通じてしまう。150メートル幅ほどの運河は内陸運河ではなく海路運河で、潮流の関係で流れもあり朝と夕方とでは逆向きに流れることもある。京浜運河はここだけではなく、港区から横浜の鶴見区までの陸地と数々の人工島との間を隔てるいくつもの水路が京浜運河と称されている。
干潮時の橋のたもと (大田区大和大橋) 2022/06/13
海面は常に揺れ動いており、潮が満ちれば岩場は底に沈み、風が吹けば白波が立ち、雨が降れば濁りもするし、小さな船の航跡すら海面を掻き回す。何も見えない時の方が多い。しかし、この運河は明らかに以前よりは透明度が増している。岸辺で釣り糸を垂れている人は多い。夏になれば頻繁に見かけるようになる。キャッチ・アンド・リリースする釣人ばかりではない。クーラーボックスが傍らにあることも多い。もちろんそれは魚を持ち帰って料理するためだろう。
大和大橋左岸袂の雑草 (大田区平和島公園) 2022/06/15
セイタカアワダチソウは葉だけではただの雑草で、まず注意が向くのはどんなに小さくても葉の緑色ではなく花である。紫色の粒のような花はアレチハナガサだろう。
環状七号線 (大田区大和大橋) 2022/06/16
橋の上を歩いていると海の方にも目をやるが、警笛や緊急車両のサイレンに注意を向けたり、渋滞の列が動かなければ事故かと振り返りもする。同僚の車を見かけて手を振ることもあれば、カラスの一声に照明灯を見上げもする。濃い雨雲の動きを追って天気を予想することもあれば、今日の手始めにやるべき事を数え上げて気づかないうちに橋を渡り切ることもある。
除草前の大和大橋の袂 (大田区大和大橋) 2022/06/24
大和大橋を渡ったところは雑草だらけになっていて何がどう生えているのか見当も付かない。自然発生だと思うが、右岸にたくさん植えられているユキヤナギを探してもここには無い。種が風で飛ばされることもなく、鳥や昆虫によって運ばれもしないようだ。
大和大橋から城南島地区を望む (大田区大和大橋) 2022/06/24
ユキヤナギのある交差点は大和大橋の入口で、そこから350メートルほどで城南島に辿り着く。京浜運河を渡る大和大橋自体は長さ200メートル、幅40メートルほどだが、なだらかな坂になったアプローチ部分が長い。流通センター側で100メートル、城南島側で50メートルはある。
改修工事後の護岸 (大田区大和大橋) 2022/06/24
京浜運河の護岸改修は2019/06/12~2020/06/29の工期で東京都港湾局の発注で京浜建設が受注した。橋の真下辺りの護岸は元々鋼矢板ではなかったので何も変わらなかったが、奥のU型鋼矢板は生物共生式の護岸パネルと岩場の組み合わせに変更された。それから1年も経った頃、黒い海底に白く斑点のように砂地が広がってきた。
大和大橋のアプローチ (大田区大和大橋) 2022/06/29
大田区の緑は自然保護の結果ではなく土木造園技術によるデザインでありガーデニングであり、定期的に剪定や除草が行われている。剪定前は雑草の塊にしか見えなくても、除草や剪定で見分けやすくなるものもあれば、幾何学的な飾り物と化して自然形から離れて判りにくくなるものもある。
排水溝の上の雑草群 (大田区大和大橋) 2022/07/12
雑草は人が手入れするからこそ生えてくる。植物相が安定した林の中では町中で見かけるような雑草は少ない。堆積した腐葉土で地表まで光が届かないとか、競合する強力な種が定着しているためとか理由はいくつもある。これを応用した園芸技術として腐葉土やウッドチップ、玉砂利などを敷いたり、見た目が良く繁殖力が高いグランドカバーと呼ばれる植物を植えたりすることがある。
ビロードモウズイカの生える大和大橋のジョイント部分 (大田区大和大橋) 2022/07/19
橋の継ぎ目からは雨水が流れ込みやすい。流れ込む土砂にビロードモウズイカの種子が混じっていても不思議はない。ただ、下の空地から生えているとすると6メートルはあることになる。
都大橋の橋脚 (大田区平和島公園) 2022/07/20
環七通りは都大橋を通って大和大橋へと続く。橋脚は同じ構造である。橋脚には横ずれを見込んだ張り出し部分があり、そこに土が堆積すれば雑草ぐらいは生えてくる。
富士山の初雪 (大田区大和大橋) 2022/10/25
10月25日の朝に富士山がすっぽり雪を被っていた。ビルの隙間が額縁のようになって大きく見える。初冠雪は9月30日だったらしいが、富士山までは直線距離で95キロあってそこまでは見えない。なお、甲府地方気象台の
【気候・気象観測統計】には「富士山と甲斐駒ヶ岳の初冠雪の観測記録[PDF]」があり、最早記録は2008年8月9日である。
浚渫船 (大田区大和大橋) 2022/12/02
京浜運河で浚渫作業が始まった。クレーンや掘削機などの重機と待機小屋やトイレまでセットになった浚渫船が新たに設けられた桟橋に横付けされた。
浚渫船 (大田区大和大橋) 2022/12/05
クレーンは泥袋を運搬船に移すためのもので、少し吊り上げた袋の口を3人か4人がかりで縛る。
浚渫船 (大田区大和大橋) 2022/12/08
平らな浚渫船は自走しない艀のようなもので横付けのタグボートで運ばれてきたりする。
浚渫工事 (大田区大和大橋) 2022/12/16
船が通るたびに警戒船が動いて白旗で誘導していたが、本作業は7日前後ぐらいのものだった。
京浜運河 (大田区大和大橋) 2023/01/06
浚渫作業が終わると、藻類の緑が少しは鮮やかに見えてきた気がする。
右岸のクロネコ (大田区大和大橋) 2023/01/18
左岸にはネコは降りられないが、右岸ではよく見掛ける。エサをやる人間もおり、釣り人が残していくものもある。岸辺の小魚や雛や卵、ハタネズミぐらいはいるかもしれない。
浚渫工事後に残された桟橋 (大田区大和大橋) 2023/01/18
この桟橋は残すのだろうか。暗くなると安全のためのランプがずっと点滅している。
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