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フジ (ノダフジ) マメ目マメ科 Wisteria floribunda


フジの花 (亀戸天神) 2015/04/26


フジの花 (亀戸天神) 2015/04/26


フジの花、ミズキ (亀戸天神) 2015/04/26


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
生物は絶え間なく試行錯誤しながら成長し、同時に、変化に臨機応変に対処できる身体能力を獲得していく。これこそが、30億年の歳月を駆け抜けてきた生命の原理だろう。人間を含めて、全ての生物は、この積み重ねがなければ何も身に付かず、何にも耐えられず、ただ朽ちるように自滅への道を辿るほかはない。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
現実は絶えず変化し、未来は決まっていない。そのため、生物は臨機応変に試行錯誤し続けていくしかなかった。言わば、「即応型」の行動様式が生命線の「鍵」である。人間は行動に「計画」を持ち込み、偉業を成し遂げてきた。しかし、その人工物さえも、絶え間なく修復し続けなければ、やがては時に埋もれてしまう。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
人間の行動の原理もまた、生物全体に共通する「即応型」でしかない。たとえ計画を立てていても、私たちの神経系と身体は、呼吸やバランスを取るように、絶え間なく流れる「現在」に即応し続けるしかない。つまり、計画は「思考の上着」のように頭の中にあるだけで、現実化には試行錯誤を伴う行動が必要になる。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
現実は常に流転する。光の加減も通り過ぎる風も、人の行動や心模様も、現実の変化は完全に予測も制御もできない。にもかかわらず、計画はこの流動性を無視し、世界を静止した模型のように扱おうとする。そうなれば、必然的に根本的な摩擦が生じることになる。この構造を見落とすと、摩擦は事故や病害となって現れる。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
計画への執着は生命の原理への軽視と反逆を産む。流れる現実に即応する代わりに、固まった計画に現実を無理に合わせれば、必ず摩擦と抵抗を生む。川の流れに逆らって立ち続けるように、計画という幻想にすがって変化を無視し続ければ、恐怖を感じた時には逃れることもできず、全てが手遅れになってしまう。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
計画型の行動様式は、遅延や障害の根源である。計画通りにいかない現実を「例外」や「障害」と見なせば、人は常に苛立ち、挫折感を味わうことにもなる。しかし、問題は現実の変化自体ではなく、変化に対応できない計画の本質的な硬直性を見抜けずに、信じ続けてしまうことにある。もはや、計画という名の宗教である。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
現代社会は「計画型」を偏重する。それは、複雑化した社会を効率的に運営するために、標準化と予測可能性が不可欠だったからである。工場の生産ラインから学校教育まで、あらゆる制度はこの論理で設計されている。現代のAIも同じ設計思想で作られている。つまり、それは理想と信念が硬直した産物である。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
社会は計画を「正しさ」の基準の一つとして人間に刷り込んできた。計画を立て、それに忠実であることが「責任ある態度」とされ、逸脱すれば「無計画」や「怠惰」のレッテルを貼られる。この価値観は共同体の権力構造として、後天的に成員に深く刷り込まれるもので、こうした価値観こそが先入観や固定観念の正体である。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
教育、企業、法制度といったあらゆる社会装置が、この幻想を再生産する。カリキュラム、目標管理制度、法律は、すべて未来を規定する「計画」の具現化である。人はこうした装置を通じて、計画型思考を「空気」のように吸い込んでいく。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
人はこの物語が支配する環境、巨大な巣の中で息をしている。そのため、このパラダイムの外側を想像することさえ難しくなっている。それは、水の中に住む魚が水の存在を意識しないのと同じである。けれども、魚は水流の変化に即応しながら泳いでいる。それは「計画型」の行動ではなく、「即応型」の行動にほかならない。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
計画の偏重は個人に弊害をもたらす。計画と現実の齟齬に直面すると、人は往々にして自分自身を責めて、「計画が悪い」のではなく「自分が足りない」と考える。こうした自己不信とは逆に、成功が続けば自信となる。どちらも計画を立てないと行動できないと思い込むためだが、そもそも行動と計画はまったく別次元である。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
計画型行動様式は、挫折や自己不信、創造性の減衰、燃え尽き症候群の根源である。これらは、生命として自然な「即応」の欲求が、社会的な「計画」の要請によって抑圧され、歪められた結果に生じる摩擦、不適応症状である。それは、「計画」という幻想と現実が区別できていれば生じない。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
「計画型」は生物としての自然な反応が疎外されている証である。息苦しさや疲労は、システムへの適応がうまくいっている証拠ではなく、むしろ、私たちの生物としての本質が、そのシステムと相容れないことを示すシグナルなのである。計画型は予定に振り回されて「疲れ」を感じるが、即応型は自ら行動を調整するだけである。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
組織は表向き「計画型」のルールを要求する。報告書、工程表、業績目標——これらはすべて、組織という機械が円滑に回転するために必要な、計画という歯車なのである。ただし、「計画」はあっても、現実は計画に沿って変わるものではなく、「即応型」行動によってしか変化を加えることはできない。


フジの花(本紅藤) (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
計画を現実のものとするのは成員の「即応型」の能力である。想定外のクレームに対応するのも、チームの雰囲気を読んで声をかけるのも、機械の不具合をその場で修理するのも、すべてマニュアルには書かれていない即応の所産である。


フジの花 (横須賀しょうぶ園) 2016/04/29
建築現場では、設計図は完璧でも、資材の寸法誤差、天候の変化、地盤の想定外の固さなど、無数の「現実」が計画に修正を迫る。それを熟練の技で調整するのが職人であり、プロである。したがって、計画通りにしか動けない素人であり続ければ、やがては障害や危険因子とみなされ、必要とはされなくなる。


御感の藤 (小田原市) 2017/04/29
小田原城跡の御感の藤だが、この時には八分咲きというところである。昭和59年12月にかながわ名木百選に選定されており、日本樹木医会神奈川県支部の【かながわ名木100選】に診断調査結果が掲載されている。樹齢200年の小田原市の指定による天然記念物で市の管理下にある。


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11
フジは4月上旬に咲き始めて5月には花が散り始める。2015年に亀戸天神に行った時にはそのような情報だったと記憶している。名所のようなところは早咲きのフジと遅咲きのフジを散りばめて約1ヶ月間イベントを開催する。


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの葉 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/11


フジの花 (帷子川遊歩道) 2023/04/16


フジの花 (大田区平和島公園) 2023/04/19
役目を終えた花弁を汚いとかゴミと言う人がいる。以前亀戸天神でもそんな言葉を聞いたが、最近も亀戸天神に行った同僚が同じようなことを言っていた。


フジの果実 (大田区平和島公園) 2023/04/21
藤の花を見ようと思えば萎んだ花には気が付つくが、無数の果実には気が付かない。自分もまた花ばかり追っていれば、その後の実のことなど頭の中には無い。


フジの果実 (大田区平和島公園) 2023/04/21
フジの花を求めれば萎んだ花は屑に見え、果実ができるかどうかなど考えもしないものである。


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22
桜の木があちこちにあるように、フジもまた通勤途中や散歩途中に出会うありふれた植物である。けれども、そうと気づいたのはこの一年のことである。それまでは身近なフジにはほとんど気づかず、フジと言えば亀戸天神や小田原の御感の藤のような名所しか思い浮かべなかった。


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの蔓 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (横浜市旭区今川公園) 2023/04/22


フジの花 (帷子川遊歩道) 2023/04/29


フジの花 (帷子川遊歩道) 2023/04/29


フジの花 (帷子川遊歩道) 2023/04/29


フジの花 (帷子川遊歩道) 2023/04/29
この藤棚には花殻は残っているが、実は付いていない。その前に摘まれているようだ。園芸上は萎んだ花は「花殻」と言われる。花殻はマメに摘まないと果実に栄養が摂られてその後の花付きが悪くなったり、カビや病気を誘発するそうで、そのため藤棚で果実を見かけることは少ない。


フジ (大田区平和島公園) 2023/05/09
平和島公園の藤棚には既に花はなく花殻も摘まれており、したがって実もできない。


フジの果実 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2023/06/16
さいわいふるさと公園のフジは花殻が摘まれておらず、長いもので20センチほどの大きな豆鞘を見ることができる。フジの花はたくさん咲くが、花殻も鞘もほとんどが下に落ちて残ったものだけが大きく成長するようである。


フジの果実 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2023/06/16


フジの果実 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2023/06/26


フジの果実 (川崎市幸区) 2023/08/16
たぶん柿の木だろうと思うが、フジにがっつり絡みつかれて何の木か判らない状態になっている。藤棚はよく見かけるが、野生化したフジを見ることは町中ではあまりない。


フジの果実 (川崎市幸区) 2023/08/16


フジの果実のホソヘリカメムシ (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2023/08/23
ホソヘリカメムシ科の昆虫はマメ科の植物の果実を餌とし、カメムシ目ではあるが臭いは発しないそうである。


フジ (横浜市旭区帷子川親水緑道) 2023/08/27


フジ (帷子川遊歩道) 2023/08/27
雑草に混じって野生化しているフジをあちこちで見かけるが、フジは成木にならなければ花を咲かせず、道端のフジは花を咲かせる前に他の雑草と共に除草されてしまうようである。


フジ (帷子川遊歩道) 2023/08/27


フジの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2024/04/16
フジの花が咲き始めていた。10か月前の6月に実を付けていたフジである。この公園で初めて大きなフジの果実を見た。平日の朝夕5分か10分寄るだけだが、創生のもりとさいわいふるさと公園の両公園で撮った植物は200種を超える。


フジの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2024/04/16
この日、写真フォルダの写真は4万枚を越え、アップした写真も1万枚に近づいた。1000近く仕分けてはいるものの種ではなく属レベルのものも多いが、フジは園芸品種を除けば1種である。


フジの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2024/04/17


フジの花 (帷子川遊歩道) 2024/04/20
庭先から歩道に垂れ下がったこのフジを老夫婦が写真を撮っていった。歩道と庭との落差で5メートルほど上から垂れ下がるフジの花である。


フジの花 (帷子川遊歩道) 2024/04/20


フジの花のキムネクマバチ (帷子川遊歩道) 2024/04/20
小田原の御感の藤の周囲もクマバチが飛び回っていたが、このフジにも5匹ほどのクマバチが見られた。フジとクマバチは共生関係にある。飛び回ったりホバリングしているのは主に雌目当てのオスで、人を追うように思えても、動くものや接近するものを追う習性は雌が寄ってくるのを待っているためである。雌もこちらから執拗に攻撃を繰り返さないかぎり刺すことはない。


フジの花 (帷子川遊歩道) 2024/04/20


フジの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2024/04/23
能力や技能は実践経験を重ねて向上するが、意識的に現実の捉え方から変えないと進捗は遅い。例えば、藤棚と鯉のぼりの取り合わせをどう感じたりどう思うかではなく、5~10メートルのナイロン製のロープで風に煽られる数十の鯉のぼりをどこにどう結んで保持するかといった具体的で現実的な捉え方をすることである。綺麗な花といった価値観では萎れた花後に実が生ることにも思い至らず、あちこちで野生化したフジの蔓も見つけられない。


フジ (帷子川遊歩道) 2024/04/27
フジの蔓は枝先を正面として時計の針のように右から左に巻き付く左巻きである。ヤマフジやナツフジは反対の右巻きで、夏に咲けばナツフジである。もっとも、写真のように複雑に絡み合って蔓の右巻き左巻きが判りにくいこともある。ただヤマフジは近畿以西、ナツフジは東海以西が主な分布域なので、関東近辺はフジが多いようである。


フジの若い果実 (帷子川遊歩道) 2024/04/27


フジの花 (帷子川遊歩道) 2024/04/27


フジの若い果実 (帷子川遊歩道) 2024/04/29
20日に満開だったフジが29日には結実して若い実が育ってきている。


フジの蕾 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/04/16
今年は春になかなか気温が上がらなかったため、フジの花も前年より開花が遅い。


フジの花 (川崎市幸区さいわいふるさと公園) 2025/07/24


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