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Yellow Roof 's Museum
黄色い屋根の博物館
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2024/04/29


シャリンバイの花 (横浜市旭区今川公園)
ベニバナシャリンバイの花を撮ったので、シャリンバイ(車輪梅)の花も1年振りに撮り直した。シャリンバイは日本原産で伊豆半島以西の沿岸に自生しており、台湾や韓国の沿岸でも見られる。シャリンバイの車輪は花ではなく小枝が車輪状に出るためで、このため枝の先の葉も車輪状に並んで見える。


シャリンバイの花 (横浜市旭区今川公園)


サルトリイバラの若い果実 (横浜市旭区今川公園)
サルトリイバラ(猿捕茨)は名前通り棘のある蔓に絡まって猿が捕れるような茨という意味だが、棘はまばらで見つからないこともある。この場所はサルトリイバラに最初に気づいたところで、それから通りかかるたびに茂みの中を探してしまう。丸い葉は10センチ以上になるので探しやすいが、冬は枯れ落ちる。その代わり真っ赤な実が見つかる。ただ、まだまともに花は見ていない。


アカクビナガハムシ (横浜市旭区今川公園)
サルトリイバラの新葉の先で、交尾中の1センチにも満たない甲虫を見つけた。カブトムシ亜目ハムシ科のアカクビナガハムシで、主な食草がサルトリイバラとシオデだそうである。ハムシとしてはこのサイズでも大型の方らしい。交尾の瞬間の写真を撮るためには時間を掛けて観察する必要があると思っていたが、むしろ動かないため捉えやすいのかもしれない。


ホウチャクソウの花 (横浜市旭区今川公園)
ホウチャクソウ(宝鐸草)の鐸は、銅や青銅製の大きな鐘を意味しており、中に金属の舌(ぜつ)があって上の柄を持って振り鳴らすもので、特に宝鐸という場合は寺の堂塔の四隅の軒下に魔除けとして吊るされる鐘のことで、風鐸とも言う。


ホウチャクソウの花 (横浜市旭区今川公園)


キンランの花 (横浜市旭区今川公園)
キンラン(金蘭)は昨年開花直前の写真まで撮ったが、花の時期は逸していた。


キンランの花 (横浜市旭区今川公園)
キンランの栽培は極めて困難という情報が多数ある。キジカクシ目ラン科の多くは腐植土に存在する腐生菌からの養分に依存しているが、キンランは腐生菌ではなく外菌根菌に依存している。外菌根菌は炭素源を樹木との共生関係で得ており、キンランはその共生関係にさらに共生することで必要な養分を得る。要するに、キンランを育てるためには外菌根菌が必要で、外菌根菌には漏れなく樹木が付いてくる。


キンランの花 (横浜市旭区今川公園)
和名の「金」が意味するものは、甲虫の羽根のように光沢を伴う金色の場合もあるが、ほぼ黄色のことである。「金」に対して「銀」は銀色か白色である。対比的に金銀が用いられることも多く、キンランに対して白色のギンランもあり、ここでもやや白っぽい花はあるものの白色とは言えない。環境省ではキンランとギンランを絶滅危惧Ⅱ類に指定しており、これは両種が特定環境でしか生育できないためである。


キンランの花 (横浜市旭区今川公園)
キンランはコナラの林の中で育っており、キンランの根はコナラの根に届いているはずである。


キンランの花 (横浜市旭区今川公園)


コゴメウツギの花 (横浜市旭区今川公園)
ヤマウコギに花が咲いていないか林の下生えを見渡していると、白い花が目に入ったが葉が違っていた。5ミリほどのコゴメウツギ(小米空木)の花である。ウコギと同様に少し盛り上がった草地に見えるが、コゴメウツギも草ではなく低木である。樹高は2メートルにはなるらしいが、ここでは1メートルほどの低木で細い枝を地表にまで垂らしている。


コゴメウツギの花 (横浜市旭区今川公園)
バラ科コゴメウツギ属のコゴメウツギは庭木としても植えられ、日本から中国にかけて分布する。


コゴメウツギの花 (横浜市旭区今川公園)
植物を見ながら歩道を歩いたり写真を撮ったりしていると、鳥や小動物が逃げ出す僅かな音に敏感になる。当然ながら前後に迫る歩行者の足音や話し声にはすぐ気づく。ただの通行人や散歩中の人なら路端に寄ったり道を譲り合えばいいが、同じように動植物観察している人の場合は、互いに邪魔にならないように引き返したり脇道に回避したりしていつの間にか姿が見えなくなる。


ニガナの花 (横浜市旭区今川公園)
ニガナ(苦菜)の写真にジシバリ(地縛り)が入り混じっていることに1年振りに気が付いて仕分けし直した。元の写真はジシバリとしているのにホームページ用の写真はニガナと入力している。ジシバリはイワニガナ(岩苦菜)が正式の和名で、実物でなく名前で混同したようだ。


ニガナの花 (横浜市旭区今川公園)
ニガナは花弁が5枚のものが通常だが、6枚や7枚のものもある。8枚以上はハナニガナ(花苦菜)で、他にも類似種は多い。


ニガナの花 (横浜市旭区今川公園)
苦菜の葉には独特なほろ苦さがあり、沖縄ではンジャナと呼ばれ伝統料理に欠かせない栄養分豊富な植物であり、健胃、消炎、消化不良、食欲増進、副鼻孔炎に効能のある薬用植物でもある。


コゴメウツギの花 (横浜市旭区今川公園)


コゴメウツギの花 (横浜市旭区今川公園)


ミツバウツギの花 (横浜市旭区今川公園)
ミツバウツギ(三葉空木)は今川公園の北側、住宅地の入口からすぐにある5メートルほどの樹木で、和名の三葉は三出複葉といって枝から三枚ずつ葉が出るところから来ている。


ミツバウツギの花 (横浜市旭区今川公園)
ミツバウツギの花は初めて見る。昨年の10月に無数の果実に気づいたのが最初で、2つに裂ける蒴果で本取得有の形が袴や軍配など様々な物に喩えられる。花はウツギと似ているが、ウツギはアジサイ科ウツギ属で、ミツバウツギはミツバウツギ科ミツバウツギ属である。


トウジュロの雄花 (帷子川遊歩道)
トウジュロの花を初めて目にするわけではないが、6~7メートルになるトウジュロの葉陰に付くため見上げない限り花も実も見過ごしてしまう。これは斜面の上から歩道に傾いて生えており頭上1メートルほどである。


トウジュロの雄花 (帷子川遊歩道)


イヌガラシの花 (横浜市旭区帷子川)
植物の和名に犬とつくものは、犬ではなく否から来ているという説もあるぐらいで、本物と比較して役に立たないとか劣るとか偽物といった意味で付けられたという解釈もあるが、概して区別のために冠されている。イヌガラシ(犬芥子)の若芽や若茎、若葉は食用になり、薬草でもある。


イヌガラシの花のマルハナバチ (横浜市旭区帷子川)


イヌガラシの花 (横浜市旭区帷子川)
イヌガラシの花は萼が4枚、花弁4枚。雌蕊は1本。雄蕊は長いものが4本、短いものが2本ある。これはアブラナ科に共通しており、見分け方は葉の形状や付き方、長角果の形状にある。


ミズキの花 (横浜市旭区帷子川)
この時期には白花のハナミズキも咲いているが、見慣れてくるにしたがって遠目でもミズキかハナミズキか次第に識別できるようになってくる。木に白い花が咲いた程度の2年前の認識から変われば変わるものである。


ミズキの花 (横浜市旭区帷子川)


マテバシイの幼果 (横浜市旭区今宿南町)
マテバシイ(馬刀葉椎)は雌雄同株だが、雄花と雌花は別々である。しかし、それを知ったのは写真を撮った後に調べ直した時である。撮った時には球状の突起を病気か虫瘤かと思っていた。この写真のものは去年結実した雌花の幼果で、秋にはどんぐりとなる。枝先には若葉と一緒に成長し始めた棒状の小さな花序も見える。


ミツマタの果実 (横浜市旭区今宿南町)


ミツマタの果実 (横浜市旭区今宿南町)
ミツマタ(三叉)の果実に毛が生えているように見えるが、これは花が萎れて絹毛が目立つようになるためで、実は毛だらけの萼の筒の中にある。緑色の丸いものは頭状花序の支持部で、結実せずに落ちた花の跡が白く残っている。


フジの若い果実 (帷子川遊歩道)
20日に満開だったフジが29日には結実して若い実が育ってきている。


ミシシッピアカミミガメ (横浜市旭区帷子川)
卵生の爬虫類は一般に子育てはせず、亀も例外ではない。ミシシッピアカミミガメは珍しくもなく、オスメスが共にいるのも珍しくないけれども、この時には子亀が親亀を見つけて泳いでいくように見えた。


帷子川ミシシッピアカミミガメ親子 (横浜市旭区帷子川)
大亀は泳ぎ寄ってきた小亀に向かって水に入ると近くの茂みに向かって泳ぎだし、小亀がそれを追っていき背中に這い上がろうとしている。ミシシッピアカミミガメの親子に見えるが、そういうことではない。亀は他の爬虫類と同様に骨の形成に必要なビタミンDを食物からは吸収できず、紫外線によるビタミンD生成に頼らざるを得ない。そのためには岩だろうが他の亀の上だろうがよじ登って太陽光を浴びようとする。甲羅干ししようとした場所が動けば追うこともある。


カラミザクラの果実 (横浜市旭区今宿南町)
カラミザクラ(唐実桜)は中国原産で、美味しいさくらんぼが生る。去年は3月上旬から咲いていたが、今年は下旬に咲いたので食べごろもその分ズレそうである。


ハゼノキの蕾 (横浜市旭区帷子川)


ゲッケイジュの芽 (横浜市旭区帷子川旧川)
樹木は花や実があれば見分けやすいが、どちらもなければ蕾や葉芽が手がかりとなる。葉や樹皮では顕著な特徴があるか、何度どでも見直さないとなかなか識別に至らない。しかし、樹木の位置なら憶えやすく、場所の見当を付けて葉先をちぎって匂いでゲッケイジュと確かめた。似たようなことをした人は他にもいたらしく、先がちぎれた葉がいくつもあった。


ゲッケイジュの芽 (横浜市旭区帷子川旧川)


クマシデ (横浜市旭区帷子川旧川)


帷子川旧川カルガモ (横浜市旭区帷子川旧川)
どうやらカルガモは雌に雄が付いて回るのが常態のようである。ここは400メートルほどの小川沿いの小道で、街灯もなく滅多に人と行き交わない。出入口は草木に埋もれて判りにくく、水量が増えると危険という警告看板の方が目立つ。昨年の5月に初めて踏み入った時には途中で草木を掻き分けたが、秋には除草されて、この日初めてジョギングする親子の姿があった。


シャクチリソバサビキコリ (横浜市旭区帷子川旧川)
コメツキムシ科サビキコリ亜科のサビキコリは、成虫も幼虫も樹液や昆虫などを食べる雑食性である。


シャクチリソバサビキコリ (横浜市旭区帷子川旧川)


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