Yellow Roof 's Museum
トサミズキ ユキノシタ目マンサク科 Corylopsis spicata
トサミズキ (大田区平和の森公園) 2022/06/27
トサミズキを最初に見つけた時はGoogleレンズで最初に出たオオバベニガシワとした。その後1ヶ月ほど接写などを撮るうちにヒュウガミズキと出ることが多くなりヒュウガミズキに置き換えた。最終的にトサミズキとしたのは2ヶ月ほど後のことである。要するに、写真では大きさが判らないのだ。
トサミズキ (大田区平和の森公園) 2022/06/27
写真で大きさが判らないということが判っていないのは素人もいいところだが、ヒュウガミズキとトサミズキの葉は相似形なので写真で判断するには年季が要る。ヒュウガミズキの葉の大きさはせいぜい3センチほどであり、トサミズキは10センチ以上のものもある。実際に見ても錯覚してしまうもので、葉に手のひらを当てたりして大きさを把握する余裕が出てきたのは写真を撮り始めてから半年ほど経ってのことである。
トサミズキ (大田区平和の森公園) 2022/07/06
この葉だけのトサミズキの写真はたくさんある。何度も撮ったのは、緩やかな坂道に池に浮かぶ水草のように水平に並んだ葉が平衡感覚をおかしくさせるからである。もっとも、歩道沿いのトサミズキはしばしば剪定されるので、横に張り出す自然樹形のものはあまりない。
トサミズキ (大田区平和島公園) 2023/04/04
トサミズキも花後に葉を発達させる。この時期はヒュウガミズキも葉が小さいので見間違えることがある。ただ、長い花柄が残っていればトサミズキと判る。
トサミズキ (横浜市旭区鎧の渡し緑道) 2024/04/27
4~5メートルほどの花房をつけた木に近づくと「トサミズキ」の名札に気が付いた。この高さのトサミズキは初めて見る。トサミズキ(土佐水木)はマンサク科の属名でもあり、トサミズキ属には30種ほどある。本種は土佐を中心に自生する日本固有種で、歩道の植え込みでよく見かけるヒュウガミズキもトサミズキ属である。ヒュウガミズキは今では日向(宮崎県)にも自生しているが、主な自生地は近畿北部で、名は領主だった明智日向守光秀に因んでいる。
トサミズキの花 (横浜市旭区鎧の渡し緑道) 2025/03/22
ヒュウガミズキと異なり、トサミズキの花は花柄に複数が連なる。
トサミズキの花 (横浜市旭区鎧の渡し緑道) 2025/03/22
トサミズキとヒュウガミズキの写真を見返していると、どちらにも種子の写真がない。花には気づくが、実には気づきもしない。実ができないこともあるが、気づかないのは自分の問題である。
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