Yellow Roof 's Museum
ノシラン キジカクシ目クサスギカズラ科 Ophiopogon jaburan
ノシランの花 (大田区平和島公園) 2022/08/25
最初はノシランを白い花のヤブランだと思っていた。
ノシランの花 (大田区平和島公園) 2022/08/25
この白い花がノシランだと判ったのは半年経ってからのことで、それまではヤブランの方に分類していた。花の写真が不明瞭だということもあるが、花が終わり葉や実だけになると区別がつけられなかったのである。
ノシランの花 (大田区平和島公園) 2022/08/25
ノシランとヤブランは葉はそっくりだが、花序は頭を垂れる。分け隔てなく撮っているつもりでも白く地味なノシランの写真はほとんど無い。派手な色のヤブランの写真ばかりである。
ノシランの花 (大田区平和島公園) 2022/08/25
自分は撮った写真を分類するために日付や場所、キャプションを付けている。日付はもちろん場所名はある程度自動化できるが、写真のキャプションはそうもいかない。ヤブランと記入した写真を1つ1つ確かめてノシランを見つけて変更しなければならない。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/10/21
この写真を撮った時には自分はノシランという言葉も知らなかった。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/10/21
ヤブランの花は何とか区別が付いていたが、ノシランもヤブランも花は既に散っており、似たような葉と似たような実が近くにあっても即座には区別が付かない。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/12/19
ヤブランの実は黒くなり、ノシランは青くなる。そうした説明を目にしてはいても実際見るのは緑色の実で、葉の形で区別することも自分には到底無理なことだった。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/12/19
自分が見たことすら忘れていく。まして検索した知識などは忘れてしまう。この頃にはフイリヤブランの見分けやすい葉のことなどすっかり忘れて同じ場所の実の色が変わっていくのをただ見ていた。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/12/19
このノシランのすぐ傍にフイリヤブランがあり、一周り小さなヤブランの実が付いていたことにはまったく気が付かなかった。
ノシランの実 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2022/12/24
自分は始めヤブランの花しか知らなかった。平和島公園以外で見掛けてようやくヤブランに似た種がいくつもあることを知った。
ノシランの実 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2022/12/25
類似種はいくつもあり、自分程度の経験値では区別するのも困難である。これはたぶんノシランだが、球ではなくほとんど楕円体に見える緑色の実である。ネット上に出てくるのはまん丸の青い実ばかりで、色が変わるのを待つほかはない。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2022/12/26
緑色の実は成長過程で、球ではなく楕円体や変形した形も入り混じっている。そして大きさは比較すべきものがなければ写真では判らない。
ノシラン (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/02
花も実もなくなってピンと立った花序はノシランと似ているが、ここにはセキショウやヤブミョウガも入り混じっている。
ノシラン (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/02
たまにしか行かない公園で花も実もない細い葉を見掛けると経験的にヤブランかノシランに似ていると思ってしまう。ネットの写真検索では実に様々な答えが返ってくるが、現に目の前にある植物を採取して調査結果を返してくれるわけではなく、あくまで類似品が羅列されるだけである。
ノシラン (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/02
いつまで経っても目の前にあるのは知らない植物ばかりある。写真分類のために取り敢えず名無しはなるべく避けてはいるが、どうしても判らないものもある。とんでもない見逃しや勘違いもある。1年越しに写真を並べてようやく正体に気づくこともある。この植物は最初はヤブランとしており、その後カンスゲとなり、今はノシランとしている。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2023/01/16
ノシランの実は青くなり、ヤブランの実は黒くなる。ただし、このノシランの実は鮮やかな青には見えない。
ノシラン (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/22
山菜採りは土地に根ざして人から人へと実践知識として伝えられる技術である。山菜は地方(環境)によって毒性成分の割合が違うので見極め方から下拵え、調理方法まで異なる。野菜や果物も育て方や生育条件などによっては毒性が残る。技術は試行錯誤の賜で、一般に出回る知識は誰にでも通じる例え話のようなものである。
ノシラン (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/22
カンスゲのように密生しておらず根元も細目なのでノシランかヤブランの類の群生だと思うが、なにしろ花も実もはっきり見ていない。
ノシランの実 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2023/01/29
ノシランの実は緑色から青へと徐々に変わっていくが、ほとんど黒色に見える時期もある。
ノシランの実、ナンテン、スイセン、ツワブキ (大田区平和島公園) 2023/02/03
ノシランは平和島公園ではここだけに纏まって繁茂している。紅葉しているナンテンは実を付けたことがなく、おそらくオタフクナンテンかと思われる。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2023/02/10
ようやく青いと言える色になった。小雪の降る寒い朝のことだ。
ノシランの実 (大田区平和島公園) 2023/02/10
今のところ最も青くなっているのは日当たりの悪いところにあるノシランの実である。つまり葉緑体が多くアントシアニンが少ない状態では黒っぽく見えるのかもしれない。
ノシランの実 (横浜市瀬谷区長屋門公園) 2025/02/23
最初に大田区で見出した時から5ヶ月を経て、この公園でようやくノシランとヤブランとの違いが把握できた。それは植物の同定を誰かの記述や写真に頼る作業からの解放だった。もう2年前のことになるが、これはその時に確認したノシランの1つである。環境条件によっては数十年生存するらしい。
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